こんばんわ
いよいよ4月になりましたね。
私の職場での高校生も3月を最後に旅立っていきました。
これからは私どもと同じ社会人として歩んでいく事になります。
その最終日の出来事を書きたいと思います。
今回の記事の内容
A君の最後の利用日
高校三年生のA君は3月に卒業式を終えてからはほぼ毎日事業所に来ていました。
そして3月31日が最終利用日です。
その日は朝から普段は行く事ができない遠い所の公園に少人数で遊びに行きました。
早めの昼食を終えた後に時間の許す限り公園を走り回って遊び、帰る頃には私はもう走る事はできませんでした。
事務所に戻るところでA君は事務所に戻りたくないという事を話します。
理由はわかっています。
A君の苦手な友だちがいるから、出来るだけ顔を合わせたくないという事でした。
可能な限り遅く戻りましたが、結局苦手な相手と顔を合わせる事になります。
A君に聞いた最後の本音
公園から帰る道中にA君がおもむろに苦手な相手がいるかを確認します。
「あの子はいるんですか?」
「たぶん、いるよ。」
「だったら、戻りたくないです。」
彼から聞いた本音でした。
なぜ、A君はそこまで苦手なのかは原因があります。
その子もA君と遊びたいと思っています。
しかし、とてもしつこく迫ってくるのでA君は嫌がっています。
A君が拒否をしても無視し続けてくるので、うんざりするのも納得です、
周りから見るとじゃれ合っているように見えますし、A君も笑って「やめて」と言っているので遊んでいるようにも見えました。
3分くらいなら遊ぶ程度で済みますが、10分以上だと見てるこちらも嫌な気持ちになります。
私がその現場にいる時は時々声を掛けて2人の距離を置くように話していました。
最後の車内の話で、A君はその子から助けてくれたのは数人だけだったと話します。
私以外はもう既に退職済みなので彼にとってその子がいる事務所は地獄だった思います。
そして、彼は最終利用日についてはっきり言いました。
「あの子と会わなくて良くなるので嬉しいです。」
楽しかった思い出よりも嫌な人と会わなくても良かったとしか言わなかったのです。
私はこの時、仕事を共にしている人たちに憤りを覚えました。
見過ごす大人たち
本人からの証言で明らかになった事は私の職場の人間は誰一人としてA君を助ける事はなかった。
A君はお手伝いも年下の子たちの面倒も見る我々にとってのありがたい存在です。
事業所の誰もがそう思っているはずです。
しかし、彼の最後の言葉から分かるように彼は最終日を喜んでいます。
これは我々の失敗と言えます。
社会に適応する事も我々の大事な仕事ですが、行きたくない場所になっている事は論外です。
本当はこの事を管理者も含めて全従業員に伝えるべき事です。
ですが、私は伝えていません。
なぜなら、みなA君が困っているのを知っていて放置し管理者すら何も言わないこの環境で私の言葉にどれだけの意味があるでしょうか?
残念ですが1年経って解った暗黙のルールです。
嫌な思い出は消えない
A君はきっとこの事務所に来ようとは思わないでしょう。
人間が体験した嫌な思い出は何年たっても消える事はありません。
私も小学生の頃に1年に1回の誕生日を楽しみにしていました。
プレゼントを買ってもらう事はありませんが、夕食はケーキにお寿司等のご馳走が並びます。
しかし、たった一度だけ誕生日を忘れられた事がありました。
夕食を食べ終わった後に親が気づき急いで、コンビニに走り誕生日ケーキの代わりと言ってアイスクリームを買ってきました。
小学校の高学年だったので誕生日でウダウダ文句は言いませんが、20年以上経っても楽しかった誕生日よりも1回のアイスクリームの方がしっかりと記憶が残っています。
最後に
今回の出来事で色々と考えさせられました。
いくら理想を高く語っても行動が伴わないと情けない人になってしまいます。
人の振り見て我が振り直せとはよく言ったものです。
私も自分自身がそんな事をしないように取り組みたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。